通知表の評定に「提出物」という欄はありません。それでも、提出箱に出し忘れたワークが1冊あるだけで、評定が気になってしまうのが中3の秋です。
先に整理しておくと、千葉県の公立入試で点数になるのは、調査書に載る評定の全学年の合計値と、各高校が定める記載事項の加点です。提出物や授業態度そのものを、県が点数にする仕組みはありません。ただし、評定をつける先生は、日々の取り組みを材料にしています。今日(2026年10月21日)から学力検査(2027年2月16日)までは118日、約17週間。この記事では、仕組みで分かることと分からないことを分けたうえで、時期ごとに確認することを順に並べます。
提出物と授業態度は、入試の点数に入るのか
県の令和9年度実施要項では、調査書の得点は、国語・社会・数学・理科・音楽・美術・保健体育・技術・家庭・外国語の評定について、全学年の合計値に各高校の定めるKの数値を掛けて出すと書かれています。Kは原則1で、学校の特色に応じて0.5以上2以下の範囲で別に定められます。9教科を5段階で3年分と考えると、合計値は最大135点です。
これとは別に、調査書の記載事項については、各高校が学校の特色に応じて50点を上限に加点できるとされています。加点の中身は学校ごとに違い、県の実施要項に一律のルールはありません。
つまり、提出物や授業態度が入試に届く道は、主に次の2本です。
- 評定を通して:日々の取り組みが、各教科の評定に反映される(この反映のされ方は、中学校と教科の先生ごとに違う)
- 記載事項を通して:志望校が加点の対象にしている項目があれば、そこに反映される(志望校ごとに要確認)
民間の受験解説サイトでも、評定は3年分の合計で、記載事項の加点は学校ごとに基準が違うと説明されています。同じサイトは、期限を過ぎた提出や、やりきっていない提出は内申点を下げるおそれがある、とも書いています。ただしこれは一般的な解説で、千葉県や各中学校が決めたルールとして示されたものではありません。
出典:千葉県教育委員会「令和9年度千葉県公立高等学校入学者選抜実施要項」、千葉の高校受験の解説ページ(民間)(いずれも2026年10月21日確認)
評定の中身まで含めて、塾以外の選択肢も早めに比べておきたい方は、千葉県の家庭教師の料金を一度に見比べることもできます。
評定は、どんな材料でつくられているのか
現在の学習評価は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で行われます(鳥取県教育委員会が公開している、学習評価の資料でも、評価の観点は3つと整理されています)。この3つの観点の結果をまとめたものが、中学校では5段階の評定です。
提出物や授業態度が関係しやすいのは、3つめの「主体的に学習に取り組む態度」です。同じ資料は、この観点について、関心をもつだけでなく、よりよく学ぼうとする意欲をもって学習に取り組む態度を評価する趣旨だと説明しています。ここで気をつけたいのは、「出したかどうか」「手を挙げた回数」だけを見るものではないという点です。ノートの工夫、間違いを直したあとが分かる提出、前に指摘された点を次に生かしているか、といった中身が見られます。
ただし、先生が具体的に何を何割で見ているかは、公開されていません。教科ごとに違うのが普通で、県の資料にも書かれていません。ここは推測で決めつけず、学校から配られる資料で確認するのが確実です。
確認できる場所は次のとおりです。
- 学期のはじめに教科ごとに配られる「評価の観点・評価方法」のプリント(配られていない学校もあります)
- 通知表の観点別の欄(A・B・Cなどの形で出る学校があります)
- 三者面談や個人面談で、担任と教科担当の先生に直接聞く
聞くときは「提出物は何割ですか」ではなく、「この教科で、評定に一番影響する取り組みは何ですか」と聞くと答えが返ってきやすくなります。
今日〜期末テスト前:提出物の「穴」を洗い出す
時期の目安は、今日から2学期の期末テストの前までです。期末の日程は中学校ごとに違うので、学校の年間予定表かプリントで確認してください。
この時期にやるのは、提出物を増やすことではなく、今、止まっているものを1つ残らず見える形にすることです。次の順で進めます。
- 教科ごとに、2学期に出された提出物(ワーク・ノート・レポート・作品・ワークシート)を、お子さん本人に書き出してもらう
- その横に「提出済み」「未提出」「出したが途中までだった」を書く
- 未提出と途中のものに、先生に確認した提出期限を書く
- 期限が近い順に並べ直して、今週の分だけを決める
このとき親がやるのは、チェックではなく一緒に一覧を見ることです。「また出してないの」から始めると、本人は一覧そのものを隠したくなります。
よくあるのは、未提出が1教科に偏っているパターンです。多くの場合、その教科に苦手意識があって取りかかれなかったか、部活で時間が取れなかったか、のどちらかです。原因が違えば、直し方も変わります。
- 苦手で手が止まっている:提出物を増やすより、一度戻って分からない所を特定する。提出期限が過ぎているなら、先生に「どこまでなら受け取ってもらえるか」を本人から聞いてもらう
- 時間が取れない:放課後や休日のどこに30分を入れるかを、1週間のカレンダーに書き込む
- 出し忘れ・持ち帰り忘れ:提出物を入れる専用のファイルを1つ決めて、カバンの定位置に置く
期限を過ぎたものは、出さないよりは出した方がよい、というのが一般的な考え方です。ただし、受け取ってもらえるかどうか、評価がどうなるかは、先生と教科によって変わります。親が代わりに連絡するより、本人が先生に聞きに行く方が、態度の面でも好印象です。
この「穴を洗い出す作業」を学校の予定を見ながら一緒に進めたいときは、直近の記事も役に立ちます。
→ 千葉の中3、2学期期末で内申点を上げる打ち手をタイプ別に整理
期末テスト期間:授業態度は「直前」には変えられない
テスト期間に入ると、授業態度を急によくしようとするご家庭がありますが、ここでできることは多くありません。授業態度は、そこまでの積み重ねを見て評価されるものだからです。テスト期間中にできるのは、これ以上減らさないことと、テストと同時に出す提出物を間に合わせることの2つです。
特に、テスト当日や前日に提出が重なる教科は要注意です。ワークの提出がテスト後でなくテスト初日という学校もあります。次のことを、テストの2週間前を目安に確認してください。
- 提出物の期限が、テスト期間の何日目になっているか
- 提出物がテスト範囲の勉強と同じ内容かどうか(同じなら、解きながら勉強も進む)
- 提出前に、間違いの直しや見直しをする時間を確保できるか
授業中の態度で、家庭から支えられるのは、次の基本的なことに限られます。
- 睡眠時間を確保して、授業中に眠くならない状態にする
- 教科書・ノート・筆記用具・提出物の忘れ物を減らす
- 分からないまま授業が進んでいる教科があれば、早めに戻って確認する
学習の遅れが原因で、授業中に手が止まってしまうことがあります。この場合、態度を直そうとしても効果は出にくく、遅れている単元に戻る方が早く解決します。提出物の遅れが「苦手が先にあって取りかかれない」ことの結果なら、提出を急がせるより、戻る場所を決める方が先です。塾の宿題で手一杯のご家庭は、千葉県に対応している家庭教師の料金や口コミを、無料で比べておくと、苦手単元だけを戻す方法を考えやすくなります。
- 苦手な教科のワークや提出物が止まっていて、家庭では何から戻ればよいか分からない
- 部活や塾の宿題で、学校の提出物に手が回っていない
- 集団授業のペースが合わず、授業中に置いていかれる教科がある
- 評定をあと1つ上げたい教科が決まっていて、その教科だけ見てもらいたい
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家庭教師の選び方そのものは、無料体験で見るべき点を整理した記事にまとめています。
期末テストのあと〜12月:通知表と面談で「聞くこと」を決める
期末テストの結果と通知表が出る時期は、中学校によって異なります。12月ごろに三者面談を行う学校が多く、ここで進路の話が具体的になります。この面談で、提出物と授業態度について聞いておきたいことを、事前に紙に書いておきましょう。
- 各教科で、評定に一番影響している取り組みは何か
- 観点別の評価で、一番伸ばせる余地があるのはどの教科のどの観点か
- 今後の提出物で、特に出してほしいもの・期限があるものは何か
- 志望校を考えたとき、今の評定の合計で見通しが立つのか、立たないのか
最後の質問は大切です。評定が1つ上がると合計値が1点動きますが、その1点が、志望校の合否にどれくらい響くかは、学校ごとに違います。県が公表している各高校の選抜・評価方法には、Kの数値や配点が載っています。先に志望校のページを開いて、調査書の得点と学力検査の得点がどんな割合になっているかを確認してから、面談に行くと、聞くことが具体的になります。
志望校ごとの配点の読み方は、10月16日の記事で整理しています。
→ 千葉県公立入試の選抜・評価方法が公開。配点の読み方と志望校の逆算
調査書の様式は、令和9年度に向けて見直された項目があります。気になる方は、次の記事で整理しています。記載事項の加点の中身は、志望校ごとに確認してください。
冬休み〜1月:冬休みの課題と、出願までの注意点
12月下旬から1月は、冬休みの課題が出ます。冬休みの課題は、3学期の最初に提出される場合が多く、3学期の評価にも関わります。お子さんが入試勉強に追われて後回しにすると、手薄になりがちな所です。冬休みに入る前に、課題の量と提出日を一覧にして、勉強の計画に先に組み込んでください。
課題は、受験勉強と別のものとして取り組むと負担が大きくなります。たとえば、課題が入試範囲の復習になっている教科は、課題をそのまま受験勉強として使えます。逆に、受験に関係の薄い課題は、最低限、期限内に仕上げて、質を落とさない範囲にとどめます。優先順位は、次の順に考えるとぶれません。
- 志望校の入試に出る教科で、苦手な単元を戻せる課題
- 提出しないと評価に響くと先生から言われている課題
- それ以外の課題
学期の終わりに近づくと、先生も評定を確定する作業に入ります。県の日程では、志願者情報の登録・検査料の納付が2027年1月12日から2月1日まで、出願書類の提出が2月2日から4日までです。調査書は、この出願に向けて中学校が作成するため、評定を動かせる期間は、学校が評定を確定するまでだと考えておくのが安全です。確定の時期は学校ごとに違うので、1月に入る前に、担任か教科担当の先生に聞いておいてください。
出典:千葉県教育委員会「令和9年度高等学校入学者選抜情報」(2026年10月21日確認)
よくある勘違いを3つ訂正する
「提出物さえ出せば評定は上がる」
出すことは必要条件ですが、それだけでは足りません。評価は、中身と、学びに向かう姿勢を見ます。雑に埋めて出すより、期限内に、間違いを直して出す方が評価につながりやすいと考えられます。
「授業中に毎回手を挙げれば内申が上がる」
発言の回数だけで評価が決まるわけではありません。ノートの取り方、課題への取り組み、小テストや定期テストの結果など、複数の材料で見られます。無理に手を挙げさせるより、授業を聞いて理解する土台を作る方が先です。
「テストの点が良ければ、提出物は少々遅れても大丈夫」
観点別の評価は、テストの点だけでなく、取り組みの面も見ます。定期テストの点が高くても、提出物の遅れが続くと、評定が思ったほど伸びないことがあります。ただし、その程度は教科と学校で違います。気になる教科は、先生に確認するのが確実です。
今日から2月までの確認手順(まとめ)
118日あるうち、提出物の穴を埋め、面談で確認する期間は、実質12月までです。ここまでの内容を、時期ごとの作業に落とすと次のようになります。
- 今日〜期末テスト前:提出物の一覧を本人と作る。未提出と途中のものを、期限順に並べる
- 期末テスト期間:授業態度は急に変えない。提出物の期限と、見直しの時間を確保する
- 通知表・面談:評定に一番影響する取り組みを、先生に聞く。志望校の配点を事前に確認する
- 冬休み〜1月:課題の量と提出日を、勉強計画に先に入れる。評定の確定時期を担任に聞く
- 2月:出願は2月2日から4日の書類提出。ここからは、学力検査に集中する
提出物の遅れの裏に、苦手な単元や授業のペースの問題があるときは、取り組みを増やすより、戻る場所を見つける方が近道です。学力検査まで118日、冬休みに入るまでは約2か月です。体験や面談の日程調整、講師との相性確認には時間がかかるため、先に資料を取り寄せて比べておくと、12月に慌てずに済みます。
家庭教師は、会社によって月謝・入会金・教材費の有無、講師の層、千葉県公立入試や内申点への対応が大きく違います。先に資料をそろえて、同じ項目で見比べてから話を聞くのが、失敗しない近道です。
資料が届いたら確認したいこと
- 月謝のほかにかかる費用(入会金・教材費・交通費)と、入試までの総額
- 学校の提出物や定期テスト対策に合わせて、進め方を相談できるか
- 苦手な教科だけ、あるいは単元だけ戻る形で依頼できるか
- 講師が合わなかったとき、無料で交代できるか
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まとめ
- 県が点数にするのは、評定の全学年の合計値(Kを掛ける)と、高校ごとの記載事項の加点(上限50点)。提出物や授業態度そのものは点数ではない
- 提出物や授業態度は、評定の材料として間接的に効く。何を何割で見るかは、学校と教科ごとに違い、県の資料には載っていない
- 今日やることは、提出物の一覧づくり。未提出と途中のものを、本人と一緒に期限順に並べる
- 通知表や面談の前に、志望校の配点を確認し、「評定に一番影響する取り組みは何か」を先生に聞く
- 冬休みの課題は、勉強計画に先に組み込む。評定が確定する時期は、担任に確認する
まず今週、お子さんと一緒に、教科ごとの提出物の一覧を1枚作ってください。そこで「出していないもの」が見えたら、その教科が今日からの作業の出発点です。




