机には向かっている。参考書も開いている。けれど、30分たってもページが進まない。
今日は2026年10月23日です。千葉県公立入試の学力検査(2027年2月16日・17日)まで、あと116日。志願者情報の登録が始まる2027年1月12日までは81日です。部活を引退して2学期も半ばを過ぎたのに、家での勉強が思うように動かない。保護者がいちばん焦りやすい時期です。
先に整理しておくと、「勉強しない」の中身は1種類ではありません。始められない、何をすればいいかわからない、やっているのに身についていない、目標がない、疲れている。原因によって効く打ち手がまったく違い、「勉強しなさい」と声をかけても動かないのは、原因に合っていないからです。この記事では、チェックリストで原因のタイプを見分け、タイプ別に今日からの打ち手を書きます。
まず、原因を5つのタイプに分けて考える
子どもが勉強しない原因として、塾系の解説サイトでは、スマホやゲームの誘惑、勉強の仕方がわからない、苦手意識、将来とのつながりが見えない、反抗期、友人関係の悩みなどがあげられています。中3については、受験のプレッシャーから勉強を避けたくなる、成績に自信があって油断する、志望校など目標が定まらない、といった点も挙げられています。
これを、家庭で見分けやすいように、次の5つのタイプにまとめ直します。
- Aタイプ:始められない(スマホ・ゲーム・動画に時間が流れる)
- Bタイプ:何をやればいいかわからない(計画も優先順位もない)
- Cタイプ:やっているのに身についていない(時間はあるが、点にならない)
- Dタイプ:目標が決まらない(志望校が曖昧で、勉強の意味が見えない)
- Eタイプ:疲れていて動けない(睡眠不足、部活引退後の燃え尽き、親子の衝突)
1人の子が2つのタイプにまたがることはよくあります。下のチェックで、いちばん当てはまる数が多いものを「主なタイプ」と考えてください。
当てはまる数で見分けるチェックリスト
ここ1〜2週間の様子を思い浮かべて、当てはまるものを数えてみてください。本人に問いただす必要はありません。様子を見ていてわかる範囲で十分です。
Aタイプ:始められない
- 勉強する時間のはずなのに、スマホを手にしている場面が多い
- 勉強中も、通知や動画が気になって手が止まる
- 夜遅くまでスマホやゲームをして、朝起きるのがつらそう
- スマホの時間について注意すると、強く反発する
Bタイプ:何をやればいいかわからない
- 机に向かっても、何から始めるか決まらず、ワークを開いては閉じている
- 今日やる範囲を聞くと、「特にない」「わからない」と答える
- 好きな教科・得意な単元ばかり繰り返している
- 1週間の勉強予定が、紙にもスマホにも書かれていない
Cタイプ:やっているのに身についていない
- 勉強時間は取れているのに、テストや模試の点が変わらない
- 答えを写すか、解説を読んで「わかった」で終わらせている
- 間違えた問題の解き直しをしていない
- 授業の内容が、そもそもわからなくなっている
Dタイプ:目標が決まらない
- 志望校を聞くと、「まだ決めていない」「どこでもいい」と言う
- 受験の話題を出すと、話をそらす、または黙る
- 成績に自信があって「まだ大丈夫」と言い、動かない
- 三者面談や学校の資料を、親に見せたがらない
Eタイプ:疲れていて動けない
- 平日の睡眠が足りていない様子で、日中に眠そうにしている
- 部活を引退してから、ぼんやりすることが増えた
- 勉強の話になると、親子で言い合いになる
- 友人関係や学校でのことで、気がかりな様子がある
数えた結果、4つのうち2つ以上当てはまったタイプが、いまの主な原因の候補です。ただし、Eタイプの項目で気がかりな様子が長く続く場合や、食事・睡眠・登校に大きな変化がある場合は、勉強の工夫の前に、学校の先生やスクールカウンセラーなど専門の窓口に相談してください。この記事は、心や体の状態を診断するものではありません。
塾以外の選択肢も含めて、早めに比べておきたい方は、千葉県に対応している家庭教師を無料で比べられるサービスもあります。家で勉強が進まない子には、「見てくれる人がいる時間」を決めてしまうやり方が合うことがあるためです。
Aタイプ:スマホ・ゲームに時間が流れる子の打ち手
スマホを取り上げる、フィルタリングで締め付ける。このやり方は、一時的に効いても、親子の関係が悪くなって長続きしないことが少なくありません。まず参考にしたいのが、文部科学省の家庭教育支援フォーラム(2026年2月)で東北大学の研究者が示した資料です。
この資料は、仙台市の約4万人の小5〜中3のデータで、平日のスマホ使用時間の群ごとに、勉強時間・睡眠時間と学力の関係を示しています。そのうえで、スマホの使い方の改善策として「子どものルールではなく、家族のルールを決める」ことを挙げ、次の5つの順で進める形を紹介しています。
- スマホのリスクを知る
- 家族で話し合う
- 家族のルールを決める
- 2週間チャレンジする
- 振り返る
ポイントは、「子どものルール」ではなく「家族のルール」にすることです。子どもだけに制限をかけるのではなく、親のスマホも夕食の時間は置く、寝る前の充電はリビング、というように、家庭全体の約束にします。携帯会社の保護者向けの解説でも、使う時間と場所を決める(夜間は使わない、リビングで使う)、ルールは子どもに何に使いたいかを聞いてから一緒に作る、年齢に合わせて定期的に見直す、といった点が共通して挙がっています。
入試まで116日という時期に、現実的な進め方を書いておきます。
- 今週:話し合いの場を1回だけ作る。「スマホをやめさせたい」ではなく、「入試までの間、勉強の時間をどう確保するか一緒に決めたい」と切り出す
- 決めること:平日の勉強時間帯(例として、夕食後の1〜2時間など家庭の都合で決める)に、スマホを別室に置く。夜の就寝前の使用の終わりの時刻を決める
- 2週間やってみる:うまくいかなければ、ルールを変えてもう1回2週間試す。1回で完璧を目指さない
- 振り返り:守れた日を数えて、「守れた」ことを先に伝える
なお、スマホを勉強の道具として使っている子もいます。学習アプリや、わからない問題を友達に聞く使い方まで一律に禁止すると、かえって不満が溜まります。勉強用の使い方と、それ以外を区別して話し合ってください。
Bタイプ:何をやればいいかわからない子の打ち手
このタイプは、意欲がないのではなく、「何から手をつけるか」が決まっていないだけのことが多くあります。ここで効くのは、励ますことより、やることを小さく具体的にして渡すことです。
おすすめは、1日の勉強を「教科+範囲+終わりの基準」で書き出す形です。たとえば「数学:方程式の文章題 ワーク○ページ。間違えた問題に印をつけたら終わり」のように、始める前に終わりがわかるようにします。
- 1週間の枠を先に決める:平日は1日2教科、土日は3〜4教科など、教科の割り振りだけ親子で決める
- 優先順位は、苦手で配点の大きい教科から:千葉県公立入試は5教科各100点の計500点です。得意教科を繰り返すより、点が取りやすい苦手単元を1つずつ消すほうが、合計点に効きます
- 5分で終わる最初の1問を決める:始めるまでが重いので、「まずこの1問だけ」という入り口を用意する
千葉県の調査書は、学年全体の評定を数値化して使うため、2学期の期末テストも含めて学校の勉強が内申に響きます。計画には、学校のテスト範囲を最優先で組み込んでください。
→ 部活引退が遅れた中3の千葉県公立入試対策。原因別に優先順位
Cタイプ:やっているのに身についていない子の打ち手
時間は使っているのに点が動かないときは、「勉強量が足りない」のではなく、勉強のやり方か、土台の穴が原因であることが多くなります。
つまずきやすいのは、次の2つです。
- 解説を読んで「わかった」で終わる:わかった気になることと、自分で解けることは別です。間違えた問題は、翌日か数日後にもう一度、何も見ずに解き直します
- 授業がそもそもわからない:この場合は、量を増やしても進みません。最初につまずいた単元まで戻る必要があります
戻る範囲の見つけ方は、別の記事で時期別に整理しています。
→ 授業についていけない中3、どこまで戻る?千葉の入試まで117日の進め方
家庭で解き直しやつまずきの原因を見つける作業は、保護者が教科を見られないと難しい面があります。ここで、塾・個別指導・家庭教師・通信教育の向き不向きを整理しておきます。
- 集団塾:決まった時間に通うことで、勉強の習慣がつきやすい。一方、授業のペースが合わないと、わからないまま進みやすい
- 個別指導塾:質問しやすく、苦手に合わせやすい。ただし、1対2・1対3の形式や講師の入れ替わりで、見てもらえる時間に差が出る
- 家庭教師:自宅で1対1。通塾の時間が要らず、学校の進度や内申対策に合わせやすい。苦手単元だけ戻りたい子や、集団のペースが合わない子に向く。講師との相性は会社によって差が大きい
- 通信教育:費用を抑えやすく、自分のペースで進められる。ただし、自分で始めて続ける必要があるため、Aタイプ・Bタイプの子には負担が大きい
Cタイプの子が、勉強のやり方と土台の穴を同時に直したいとき、「家で、1対1で、苦手な単元に合わせて見てもらう」という条件を満たすのは家庭教師です。ただし、会社によって月謝、入会金、教材費、講師の層、千葉県公立入試や内申への対応が違うので、千葉県に対応している家庭教師の料金を、無料で比べておくと判断がしやすくなります。
- 勉強時間は取れているのに、点が上がらない原因を、家庭では見つけられない
- 家だと集中が続かず、「見てくれる人がいる時間」を決めたい
- 部活や習い事で、塾に通う時間が取りにくい
- 集団授業のペースが合わず、苦手な単元に戻りたい
家庭教師比較くらべーるなら、千葉県に対応している家庭教師会社の料金や口コミを見比べて、気になる会社の資料を無料でまとめて取り寄せられます。
家庭教師の選び方そのものは、次の記事にまとめています。
Dタイプ:目標が決まらない子の打ち手
志望校が曖昧だと、「何のために今日やるのか」が見えず、勉強の優先順位も決まりません。このタイプに「勉強しなさい」を繰り返しても、動機が空白のままなので続きません。解説サイトでも、志望校や将来について話すこと、勉強の目的を本人が納得できるように対話すること、が親の対応として挙げられています。
ただ、「将来は何になりたいの」と聞かれても、答えられない中3は少なくありません。そこで、問いを小さくします。
- 「行きたい」ではなく「見に行く」から始める:志望校の候補を2〜3校あげて、学校の公式サイトで、部活、通学時間、学校行事を一緒に見る
- 「受かるか」より先に「入試の形」を知る:千葉県は、学力検査(500点満点)に加え、各高校が面接・作文・自己表現などの学校設定検査を設定します。学校ごとの内容は、県の公表資料で確認できます
- 決める期限を作る:志願者情報の登録は2027年1月12日(火)からです。そこから逆算して、「11月中に第1志望と併願の候補」「12月に入試相談を踏まえて確定」など、家庭の中で期限を置く
成績に自信があって「まだ大丈夫」と動かない子には、目標を数字に置き換えるのが有効です。志望校の選抜方法(調査書、学力検査、学校設定検査を、それぞれどう数値化するか)を見て、「いまの点数との差」を一緒に確認します。県の公式情報は、次のページから確認できます。
→ 千葉県公立入試の選抜・評価方法が公開。配点の読み方と志望校の逆算
こうした「志望校と今の成績の差」を第三者の目で一緒に整理する作業は、親が間に入ると衝突しやすい部分でもあります。家庭の外の大人に話を聞いてもらうだけで、本人が動き出すこともあります。
Eタイプ:疲れていて動けない子への関わり方
睡眠が足りていない、部活を引退して気が抜けた、親子で勉強の話をすると言い合いになる。このタイプは、勉強の工夫より先に、土台を整えるほうが近道になります。
- 睡眠:文部科学省の資料でも、スマホ使用・勉強時間とあわせて睡眠時間が学力との関係の軸に置かれています。勉強時間を増やすために睡眠を削るのは逆効果になりやすいので、まず就寝時刻を安定させる
- 引退直後の気の抜け:1〜2週間は、勉強量を求めず、「机に向かう30分」だけ決める。そこから少しずつ延ばす
- 声かけ:命令口調、他の子との比較、「将来困るぞ」という脅しは避ける。代わりに、何の勉強から始めるかを本人に選ばせる、取り組んだ内容や集中できた時間を具体的に認める
親子で勉強の話になると言い合いになる場合は、勉強の管理を、親ではない人に渡す選択もあります。決まった曜日・時間に誰かが来る、あるいは通うという形にしておくと、親は「確認する人」から「応援する人」に戻れます。
もし、元気のなさが長引く、食事や眠りが乱れる、登校をいやがる、といった様子があれば、学校の担任やスクールカウンセラーなど専門の窓口への相談を先にしてください。
入試までの116日、時期ごとにやること
原因のタイプがわかったら、残りの期間を区切って動きます。日付は、千葉県の令和9年度入試の日程(志願者情報の登録 2027年1月12日〜2月1日、学力検査 2月16日・17日)にもとづきます。
10月下旬〜11月上旬(今〜あと約2週間)
- チェックリストで主なタイプを決める
- Aタイプの子は、家族のルールの話し合いを1回行う
- Bタイプの子は、1週間の教科の枠を決める
11月中旬〜12月上旬
- 2週間チャレンジを1〜2回まわして、守れるルールに調整する
- Cタイプの子は、つまずいた単元まで戻る範囲を決める
- Dタイプの子は、志望校と併願校の候補を絞る
12月中旬〜1月上旬(冬休みを含む)
- 過去問の解き直しなど、入試の形に近い勉強に切り替える
- 志願者情報の登録(1月12日開始)に向けて、志望校を確定する
ここまでの対策を、家庭だけで回せるかどうかを、今週中に一度考えてください。残りは約3か月半。「そのうち動くだろう」と待つ期間にするには、短い時間です。
家庭教師は、会社によって月謝・入会金・教材費の有無、講師の層、千葉県公立入試や内申点への対応が大きく違います。先に資料をそろえて、同じ項目で見比べてから話を聞くのが、失敗しない近道です。
資料が届いたら確認したいこと
- 月謝のほかにかかる費用(入会金・教材費・交通費)と、入試までの総額
- 勉強の管理(計画づくり、宿題の確認、解き直し)をどこまで見てもらえるか
- 苦手単元に戻る進め方と、学校のテスト範囲への合わせ方
- 講師が合わなかったとき、無料で交代できるか
家庭教師比較くらべーる(資料請求は無料)
まとめ:原因を決めて、今週は1つだけ動く
- 「勉強しない」は、始められない/何をやればいいかわからない/身についていない/目標がない/疲れている、の5つに分けて考える
- チェックリストで2つ以上当てはまったタイプを、まず主な原因とする
- Aタイプは、子どもだけに制限をかけず、家族のルールを話し合って決め、2週間試す
- Bタイプは、教科・範囲・終わりの基準を小さく渡す。Cタイプは、解き直しと、つまずいた単元まで戻ること
- Dタイプは、志望校を「見に行く」ことから始め、1月12日の登録から逆算して期限を置く
- Eタイプは、睡眠と声かけを整える。気がかりな様子が長引くときは、専門の窓口へ
今週やることは1つで十分です。チェックリストを数える。主なタイプを決める。そのタイプの最初の1行だけ、今日の夕食のときに話題にする。家庭だけで回しにくいと感じたら、家庭教師や塾の資料を、同じ項目で見比べるところから始めてください。
出典:文部科学省 令和7年度 家庭教育支援フォーラム「スマホが脳や学力に与える影響」(榊浩平氏の発表資料)(2026年10月23日確認)
出典:千葉県教育委員会「入学者選抜の日程について」(2026年10月23日確認)
参考:アガルートコーチング「子どもが勉強しない原因と対応」、ソフトバンクニュース「子どものスマホ、家庭のルールづくり」(いずれも2026年10月23日確認)






