出欠・所見欄が消えた!2026年改訂・新調査書の裏側

「うちの子、皆勤ではないから内申が心配…」

「所見欄で先生に頑張りをアピールしてもらわないと…」

もしこんな風に考えているなら、その情報はもう「過去のもの」です。

2026年春(令和8年度)の入試から、千葉県公立高校の調査書(内申書)の様式が変わり「出欠の記録」や「総合所見」など4つの項目が、実際に削除されました。

長年、千葉の受験と言えば「休まず塾に通い、先生に良い印象を持ってもらう」ことが暗黙のルールでした。

しかしそのルールの前提となっていた書類そのものが、すでに変わっています。

この記事では、現役のプロ家庭教師として複数の中学校の内申資料を見てきた立場から、新調査書の裏側と、これからの千葉の受験生が本当に力を入れるべきポイントを、忖度なしで解説します。

新調査書で消えた「4つの項目」とは

削除された項目を正確に知っておく

千葉県教育委員会は2024年12月、2026年春(令和8年度)以降の入試から、調査書の記載項目を精選すると発表しました。

削除された項目は、以下の4つです。

削除された項目
総合的な学習の時間の記録
出欠の記録
行動の記録(第3学年)
総合所見

つまり「出欠」と「所見」だけでなく、総合的な学習の時間の記録や、中3時点での行動の記録も対象になっている点は、意外と知られていません。

なぜ削除されたのか、本当の理由

ここが特に誤解されやすいポイントです。

削除の目的は「選抜をもっと公平にするため」ではありません。

千葉県教育委員会が公式に示している理由は「配慮の必要な生徒の心理的負担等とならないよう」というものです。

具体的には、不登校の生徒や、家族の世話を担う「ヤングケアラー」と呼ばれる生徒などが、出欠の記録によって不利益な印象を持たれることのないようにする、という配慮が背景にあります。

あわせて、調査書を作成する中学校の先生方の負担を減らす「働き方改革」の側面もあると言われています。

「甘くなった」のではなく「特定の生徒が不利にならないための配慮」だと理解しておくことが大切です。

保護者が誤解しやすいポイント

「出欠は関係なくなった」は言い過ぎ

注意したいのは「出欠状況が受験に一切関係なくなった」というわけではない、という点です。

出席状況そのものは学校側の記録として存在し続けますし、学校によっては面接などの場でこれまでの生活状況を確認されることもあり得ます。

あくまで「出願時に提出する調査書という書類の様式から、その項目が削除された」というのが正確な理解です。

「多少休んでも合否に一切関係ない」と安心しきるのではなく、日々の生活リズムを整えること自体には、引き続き意味があると考えておくのが無難です。

制度の変化に振り回されすぎないこと

制度改訂のニュースが出ると、保護者としてはどうしても一喜一憂してしまいます。

ただ、今回の改訂で変わったのはあくまで「調査書に記載する項目」であり、千葉県の入試における基本構造、つまり学力検査と調査書の評定、学校設定検査を組み合わせて総合点で判定するという仕組み自体は変わっていません。

評定は中1から中3までの9教科を5段階評価し、135点満点で計算されるという基本ルールも従来通りです。

制度のニュースに一喜一憂するより、変わらない部分、つまり日々の定期テスト対策と評定の積み上げに、引き続き力を注ぐことが結局は一番の近道です。

千葉県特有の「内申の壁」を乗り切るには

集団塾のカリキュラムと定期テスト範囲のズレ

千葉県内の集団塾の多くは、入試本番の学力を伸ばすことを主眼にカリキュラムが組まれています。

そのため「学校の定期テストの範囲」と「塾で今やっている単元」がずれてしまい、結果的に内申点に直結する定期テスト対策が手薄になりがちです。

これは塾が悪いというより、集団授業という仕組み上どうしても起きてしまう構造的な問題です。

だからこそ、学校の教科書やワークに沿ったピンポイントの対策は、家庭または個別のサポートで補う必要があります。

中1・中2からの「評定の積み上げ」が命綱に

千葉県の入試では、中1から中3までの評定が選抜に用いられます。

「中3になってから本気を出せばいい」という考え方は、今回の調査書項目削除とは関係なく、以前から通用しにくい仕組みでした。

評定という「積み上げ型」の数字は、一度低い評価がつくと、後から巻き返すのに時間がかかります。

早い段階から、定期テストごとに着実に得点を積み上げる仕組みづくりが欠かせません。

まとめ:制度が変わっても「自学自習の質」が合否を分ける

2026年春の入試から、千葉県公立高校の調査書は「総合的な学習の時間の記録」「出欠の記録」「行動の記録(第3学年)」「総合所見」の4項目が削除されました。

これは選抜を厳しくするための改訂ではなく、配慮が必要な生徒の心理的負担を減らすための改訂です。

一方で、学力検査と評定を中心とした千葉県入試の基本構造は変わっていません。

つまり結局のところ、日々の定期テストで着実に得点を積み上げ、評定を高めていくという地道な取り組みの重要性は、今も昔も変わらないということです。

塾の集団授業だけでは拾いきれない「学校の定期テスト範囲」への対応や、日々の自学自習の質を高めることが、これからの内申対策の核になります。

今からでも、決して遅くはありません。

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