内申点の満点は135点。そのうち、中1と中2の評定はもう動かせません。いま動かせるのは中3の分、つまり全体の3分の1だけです。
千葉県の公立高校入試では、中学3年間の9教科の評定が調査書の点数のもとになります。学力検査の500点とは別に、この調査書の点数が合否の計算に入ってきます。だからこそ、中3の2学期の定期テストは「残された数少ない動かせる機会」になります。
先に結論を書きます。2学期期末テストで内申点を上げられるかどうかは、テストの点数よりも先に「うちの子はどのタイプか」で打ち手が変わります。評定があと一歩で上がる子、苦手教科が足を引っ張っている子、点数は取れているのに評定が伸びない子では、残り時間の使い方がまったく違うからです。
この記事では、まず千葉県の調査書の仕組みを公式情報で確かめ、そのうえで3つのタイプ別に、期末テストまでにやることを整理します。
千葉県の調査書の仕組みと、中3の2学期で動かせる範囲
教育情報サイト(進研ゼミ中学講座、インターエデュ)の解説では、調査書の点数の骨格は次のように説明されています。千葉県教育委員会の入試情報ページと日程ページで日程を確認したうえで、制度の部分は教育情報サイトの記述をもとにしているので、細部は最新の実施要項でも確かめてください。
- 対象:中1〜中3の全学年の評定。9教科(国語・数学・社会・理科・英語の5教科と、音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科)を各5段階で評価し、3学年分の合計が135点満点
- 学校ごとの重み:この合計に、各高校が定める係数(いわゆるK)を掛ける。係数は原則1で、各校が0.5〜2の範囲で定める
- 評定以外の加点:評定以外の記載事項に、各高校の基準で加点する場合がある(上限50点)
- 学力検査:国語・数学・理科・社会・英語が各100点で、計500点
ここから言えることが2つあります。ひとつは、実技4教科も主要5教科とまったく同じ1点として数えられることです。もうひとつは、係数が高い学校ほど、評定1点の重みが大きくなることです。たとえば係数が2の学校なら、ある教科の評定が1つ上がると、調査書の点数は2点増える計算になります。
次の点は、必ず志望校ごとに確認してください。千葉県の「高等学校別検査の内容等一覧」や各校の募集要項に、係数と選抜の方法が載っています。内申点の価値は学校によって違うので、「内申は大事」「学力検査が大事」と一般論で決めると判断を誤ります。
志望校がまだ絞れていない場合は、先に係数だけでも見ておくと、どの教科にどれだけ時間を割くかの目安になります。
塾以外の選択肢も含めて、早めに比べておきたい方は、千葉県に対応している家庭教師を無料で比べられるサービスもあります。
出典:千葉県教育委員会「令和9年度高等学校入学者選抜情報」(2026年10月15日確認)
出典:進研ゼミ中学講座「千葉県公立高校入試の解説」(2026年10月15日確認)
まず確かめたい、「第3学年の評定はいつの成績か」
ここで、よくある疑問に触れておきます。「2学期の成績で内申は決まるのか、それとも3学期まで見てもらえるのか」という点です。
都道府県によって、中3の評定を何学期の成績で付けるかの扱いは違います。ところが千葉県については、教育情報サイトの解説でも、この点を明記したものが見つかりませんでした。筆者も、この記事の執筆時点で、県の実施要項の本文から該当する記述を確認できていません。そのため、ここでは時点を断定しません。
確認の手順は次のとおりです。
- 中学校の三者面談や進路説明会で、「調査書に載る第3学年の評定は、いつの成績までを反映するのか」を担任の先生に直接聞く
- 県教育委員会の「令和9年度千葉県公立高等学校入学者選抜実施要項」(調査書の項目)を開き、調査書の作成に関する部分を読む
- 千葉県総合教育センターの「高校入試Q&A」(令和9年度版)にもあたる
どの時点であっても、2学期期末テストが中3の評定に入る最後の大きな材料のひとつであることは変わりません。「3学期があるから大丈夫」と先送りにすると、取り返せる幅が小さくなります。時点がはっきりするまでは、2学期の期末を「勝負の場」として扱うのが安全です。
出典:千葉県教育委員会「令和9年度千葉県県立高等学校入学者選抜の日程について」(2026年10月15日確認)
残り日数から見る、2学期期末の位置
今日は2026年10月15日です。令和9年度の一般入学者選抜のうち、志願者情報の登録の開始(2027年1月12日)まで89日、学力検査(2027年2月16日・17日)まで124日あります。
この間に、冬休みを含む期間があります。2学期の期末テストの時期は中学校によって違いますが、多くの学校では11月末から12月にかけてです。そこから入試までは、評定の積み上げよりも、学力検査に向けた勉強の比重が大きくなります。
つまり、「内申点を意識して動ける時間」は、あと1〜2回の定期テストと、日々の授業・提出物にほぼ限られます。残り日数が少ない分、闇雲に全教科を上げようとするのではなく、どの教科の評定を、どの方法で1つ上げるかを絞ることが要になります。
タイプ別に見る、2学期期末までの打ち手
評定が上がりやすい場面は、お子さんの状況で変わります。次の3タイプのうち、もっとも当てはまるものから読んでください。複数にまたがる場合は、先に当てはまった順に手を付ければ十分です。
タイプ1:あと1つで評定が上がる教科がある子
たとえば、評定4で、テストの点数は5の水準にかなり近い。あるいは、評定3だが、定期テストの点は毎回安定している。こういうお子さんは、「あと一歩の教科」を絞り込むのがいちばん効率的です。
やることは次のとおりです。
- 前回までの定期テストの点数と、通知表の評定を教科ごとに並べ、「テストの点は高いのに評定が低い教科」を見つける
- その教科について、先生に「評定を上げるために、次の期末で足りないものは何か」を聞く。提出物なのか、テストの特定の分野なのか、授業中の発言なのか
- 期末までの残り日数から逆算し、その教科の勉強時間を週単位で決める
評定の付け方の基準は、中学校や教科の先生によって異なります。「点数が何点以上なら5」のように機械的に決まるとは限らず、テストの点・提出物・授業態度などを総合して付ける学校が多いのが実情です。だからこそ、先生に直接聞くのが、いちばん確実で、いちばん誤解が少ない方法です。
聞き方のコツは、「評定が上がるかどうか」ではなく「何をすれば伸ばせるか」を尋ねることです。前者は答えにくい質問ですが、後者なら具体的な助言をもらえることがあります。
タイプ2:苦手教科が足を引っ張っている子
評定2や3の教科が混ざっていて、そこが全体の合計を下げている場合です。千葉県の調査書は全学年の合計なので、苦手教科を1つ立て直すことが、合計を押し上げる最短ルートになりやすいと言えます。
気をつけたいのは、苦手の原因が「いまの単元」にないことが多いことです。数学や英語は、前の学年の内容につまずいたままだと、いまの授業を聞いても理解が追いつきません。期末テストの直前に、その場しのぎで暗記だけを増やしても、点数は伸びにくくなります。
よくあるパターンをもとにした例を挙げます。数学が評定2〜3で止まっているお子さんが、中2の一次関数や連立方程式で止まったまま、中3の二次関数や平方根に進んでいるケースです。この場合、期末の範囲をなぞるだけでは点が取れません。まず中2の該当単元に戻り、土台を直してから、期末の範囲に入るほうが、結果として早く点が上がります。
戻り方の目安は次のとおりです。
- 期末の範囲の問題を解いて、間違えた問題の「手前の単元」を確認する
- 手前の単元も間違える場合は、さらに前の学年へ戻る
- 戻る範囲は、1教科1〜2単元に絞る(広げすぎると期末に間に合わない)
実技4教科も同じ1点として数えられます。実技が評定3のまま放置されている場合、実技のほうが短期間で上げやすいことがあります。提出物や実技の課題を、期限内にきちんと出すことが評定に直結する教科も多いからです。
ここまでで、テストの点、時間、手間のどれが足りないかが見えてきたと思います。苦手教科を立て直す時間が家庭だけでは取れない場合、千葉県に対応している家庭教師の料金を、無料で比べておくと、苦手単元だけ戻る方法を現実的に検討しやすくなります。
- 苦手教科の原因が、中1・中2の単元にありそうだ
- 部活や通塾の都合で、苦手教科を見てもらう時間が取れない
- 集団授業のペースが合わず、質問できないまま進んでしまっている
- 学校の進度や定期テストの範囲に合わせて、個別に対策したい
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家庭教師の選び方を先に知りたい場合は、こちらの記事が参考になります。
タイプ3:点数は取れているのに、評定が伸びない子
定期テストでは平均点以上を取っているのに、通知表の評定が思ったほど上がらない。このタイプの原因は、点数以外の部分にあることが多くなります。
点数以外で評定に関わりやすいのは、次の3つです。
- 提出物:ワーク、ノート、レポートの提出状況と、内容の丁寧さ。期限を過ぎた提出が続くと、点数が高くても評価が下がることがある
- 授業への取り組み:発言、課題への参加、準備物の忘れ物など
- 小テストや課題の積み重ね:定期テスト以外の評価材料が、教科によっては大きい
このタイプのお子さんは、期末テストの勉強を増やしても評定が変わらない可能性があります。それよりも、いま出していない提出物がないか、出し直せるものはないかを、期末前に洗い出すほうが効果的です。
確認の手順は次のとおりです。
- 教科ごとに、未提出・再提出のものがないかを一覧にする
- 期限の過ぎたものは、先生に「いまからでも出してよいか」を聞く
- 聞けないお子さんの場合は、保護者が連絡帳や面談で確認する
なお、評定の付け方は学校と教科で異なります。「提出物は絶対に評定に響く」と断定はできませんが、確認して損をすることはありません。県教委が評定以外の記載事項(部活動や生徒会活動、資格など)に加点を認める仕組みもありますが、これは学校ごとに基準が違うので、志望校の募集要項で確認してください。
関連する既存記事も参考にしてください。
期末テストの2週間前からの動き方
どのタイプでも共通して使える、期末までの動き方を整理します。期末テストの日程は学校によって違うので、中学校から配られる日程表で確認してください。
2週間前〜10日前
- 試験範囲の一覧を、教科ごとに書き出す
- 提出物の締め切りを確認し、先に終わらせるものを決める
- 前回のテストで間違えた問題を見直し、同じ型の問題で点を落とさないようにする
10日前〜3日前
- タイプ1の子は、あと一歩の教科に時間を寄せる
- タイプ2の子は、戻る単元を確認して集中的に取り組む
- タイプ3の子は、提出物の最終チェックを済ませる
直前の3日間
- 新しい問題集に手を出さず、解いたものの解き直しに絞る
- 睡眠時間を削らない。直前に徹夜をして当日の集中力が落ちると、積み上げた分が活きない
「期末テストの勉強」と「Vもぎ・Sもぎの勉強」のどちらを優先するかで迷う方も多いと思います。その整理は別の記事にまとめています。
やってはいけないこと
内申点を上げたい気持ちが強いほど、次のような動きに偏りがちです。
- 全教科を同時に上げようとする:残り時間が限られるなかでは、どれも中途半端になる
- 先生に「内申を上げてください」と頼む:評定は先生の判断で付けるもので、頼んで変わるものではない。聞くのは「何が足りないか」にする
- 他の学校の基準と比べる:評定の付け方は学校ごとに異なる。友達や他校の例は参考にならない
- 内申を気にしすぎて学力検査の勉強を止める:入試では学力検査500点が大きい。内申だけに偏ると、全体の点数が伸びにくくなる
お子さんを追い込んでしまうと、かえって本来の力が出なくなります。結果を急ぐ言い方よりも、「提出物はどこまで出した?」「次の期末、どの教科から手を付ける?」と、具体的な行動を一緒に確認する声かけのほうが続きます。
ここまで読んで、期末までの時間だけでなく、入試までの全体の時間をどう使うかも気になってきたのではないでしょうか。2学期の終盤は、内申点と学力検査の両方の準備が重なる時期です。家庭だけで両方を見るのが難しいと感じる場合は、外部の力も比較の対象に入れておくと、判断の選択肢が広がります。
志願者情報の登録開始(2027年1月12日)まで89日、学力検査(2027年2月16日・17日)まで124日あります。期末テストが終わってから動き始めると、冬休みに入る時期と重なり、比べる時間が限られます。資料を先に取り寄せて、同じ項目で見比べておくと、冬休み前に落ち着いて判断できます。
家庭教師は、会社によって月謝・入会金・教材費の有無、講師の層、千葉県公立入試や内申点への対応が大きく違います。先に資料をそろえて、同じ項目で見比べてから話を聞くのが、失敗しない近道です。
資料が届いたら確認したいこと
- 月謝のほかにかかる費用(入会金・教材費・交通費)と、入試までの総額
- 学校の定期テストの範囲や進度に合わせた指導ができるか
- 中1・中2の単元に戻って教えてもらえるか
- 講師が合わなかったとき、無料で交代できるか
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まとめ:まずタイプを決め、聞くことを3つ用意する
- 千葉県の調査書は、中1〜中3の9教科・各5段階の合計(135点満点)に、高校ごとの係数(0.5〜2)を掛けて使う。中1・中2は動かせず、動かせるのは中3の分
- 第3学年の評定がいつの成績までかは、この記事では断定していない。担任の先生と、県の実施要項・Q&Aで確認する
- タイプ1(あと一歩の教科がある)は、教科を絞って先生に「何が足りないか」を聞く
- タイプ2(苦手教科が足を引っ張る)は、前の学年の単元に戻って土台を直す。実技4教科も同じ1点
- タイプ3(点は取れるのに評定が伸びない)は、提出物・授業での取り組みを洗い出す
今週中にできることは3つです。①志望校の係数と選抜方法を募集要項で確認する。②通知表と定期テストの結果を教科ごとに並べて、お子さんのタイプを決める。③担任の先生に「第3学年の評定はいつの成績までか」「あと一歩の教科は何が足りないか」を聞く。
この3つが済めば、期末テストまでの勉強の中身が決まります。


