Sは簡単すぎる?Vもぎとの難易度と受験層の比較

「うちの子、Sもぎではいつも偏差値60超えなのに、Vもぎだと50台前半…。」

そんな数字のギャップに、頭を抱えている保護者の方は少なくありません。

「どっちが本当の実力なの?」 「Sもぎって、もしかして簡単すぎるだけなんじゃ…?」

そう感じて不安になるお気持ち、とてもよく分かります。

千葉県の高校受験は、模試の種類によって「見えてくる景色」が少しずつ違います。

この記事では、SもぎとVもぎの違いを「主催団体」「難易度」「受験層」という3つの軸から、プロの視点で徹底的に解説します。

読み終える頃には、お子さんの模試結果をどう受け止め、どう次に活かせばいいかが、はっきり見えてくるはずです。

Sもぎ・Vもぎとは何か まず基本を整理

主催団体の違い

「Sもぎ」の正式名称は「総進Sもぎ」で、千葉県の「総進図書株式会社」が主催しています。

千葉県内の中学校で実施されている「実力テスト」の問題を作成している会社でもあり、学校のテストとの相性が良い模試として、先生から勧められることも多いです。

一方「Vもぎ」は「進学研究会」が主催する模擬試験です。

進学研究会は1956年に会場模擬テストをスタートさせた、70年近い歴史を持つ会社で、首都圏で最大級の受験者数を誇る模試として知られています。

なお、Vもぎと名前が似ている模試に「首都圏模試」がありますが、これは首都圏模試センターという別の会社が主催する、また別の模試です。

保護者の方の中には、この2つを混同されている方も多いので、まずはここを整理しておきましょう。

なぜ千葉県では2種類の模試が並走しているのか

千葉県では、Sもぎが「地域密着型・学校連携型」として長年支持されてきた歴史があり、Vもぎは「広域型・大規模型」として、千葉県だけでなく東京都などでも広く実施されています。

塾によって「うちはSもぎ推奨」「うちはVもぎ推奨」と方針が分かれているのは、このためです。

正直なところ、どちらか一方だけを絶対視するのは危険です。

両方の特性を理解したうえで、上手に使い分けることが「戦略的な受験」につながります。

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難易度の違いを徹底比較 偏差値だけで判断してはいけない理由

かつての「易しめ・難しめ」のイメージ

以前は「Vもぎは難しめ、Sもぎは易しめ」という傾向があると言われていた時期がありました。

塾業界で今も根強く残る「Sもぎは簡単すぎる」というイメージは、この頃の名残と言えます。

しかし近年では、どちらの模試も千葉県公立高校の入試問題のレベルに近づけて作られており、単純に「片方が簡単、片方が難しい」とは言い切れなくなってきています。

項目 Sもぎ Vもぎ
主催 総進図書株式会社 進学研究会
問題傾向 千葉県公立入試に忠実 千葉県公立入試に忠実(私立用模試も別途あり)
学校との連携 学校の実力テストと同じ会社が作成 特になし
受験者数 千葉県内で高い人気 首都圏最大級

数字だけで一喜一憂しないために

同じお子さんが両方の模試を受けたとき、点数や偏差値に多少の差が出ることは珍しくありません。

これは「どちらかが不正確」というより、受験する母集団や、その回ごとの問題との相性によって生まれる自然なブレと捉えるのが妥当です。

私がこれまで見てきた失敗事例として、一方の模試の高い偏差値だけを信じて志望校を高めに設定し、直前期にもう一方の模試で厳しい判定が出て、精神的に崩れてしまったお子さんもいます。

大切なのは「どちらか一方の数字」ではなく「複数回、複数の模試の結果を、総合的に読み解く」という姿勢です。

一喜一憂するのではなく、間違えた問題の分野や、時間配分のクセなど「数字の裏側」に目を向けることが、本当の意味での模試の活用法です。

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受験層と模試の特徴から見える「本当の立ち位置」

志望校によって使い分ける視点もある

Vもぎには、公立高校向けとは別に「私立会場模試」も用意されているのが特徴です。

そのため、学校推薦がない難関私立高校への一般入試を検討している場合は、Vもぎの私立用模試を活用する塾も少なくありません。

一方Sもぎは、千葉県公立高校入試そっくりの出題形式にこだわっており、国語の聞き取りテストや作文なども、本番同様の形式で実施されます。

千葉県の公立高校が第一志望で、私立は併願推薦で受験するという、多くのご家庭にとって典型的なパターンであれば、どちらの模試でも大きな問題はありません。

志望校判定を鵜呑みにしない

模試の志望校判定は、あくまで「その模試の受験者データ」を基にした統計的な予測にすぎません。

どちらの模試で良い判定が出たとしても、油断は禁物です。

千葉県の公立高校入試では、最終的に「内申点」と「本番の学力検査」の両方の合計点で合否が決まります。

模試の判定は、あくまで「現在地を知るための1つの指標」として捉え、過信も悲観もしすぎないことが大切です。

千葉県の内申点制度との関係

ここで見落とされがちなのが、千葉県特有の「内申点」の重みです。

千葉県の公立高校入試では、中1から中3までの9教科の通知表の評定(5段階評価)がすべて合計され、135点満点の「内申点」として、学力検査の得点とあわせて合否判定に使われます。

模試の偏差値がどれだけ良くても、内申点が伴っていなければ、志望校の選択肢は狭まってしまいます。

逆に、模試の偏差値がまだ届いていなくても、内申点をコツコツ積み上げてきたお子さんが、本番で逆転するケースも数多く見てきました。

千葉県の厳しい内申点制度を乗り切るためには、模試の結果に一喜一憂するだけでなく、日々の定期テストや提出物といった「地道な積み重ね」を軽視しないことが、何より重要なのです。

Sもぎ・Vもぎ、結局どう使い分ければいいのか

使い分けの基本方針

私がご家庭にお伝えしている使い分けの目安は、次のとおりです。

  • 学校の先生がSもぎを勧めている場合は、まずSもぎを軸にする
  • 難関私立高校の一般入試も視野に入れているなら、Vもぎの私立用模試も検討する
  • どちらか一方の結果が悪くても、すぐに志望校を下げない
  • できれば同じ模試を継続して受け、自分自身の成績の推移で実力を測る

模試の種類を頻繁に変えてしまうと、成績の推移が比較しづらくなります。

どちらかを「軸」に決めたら、できるだけ継続して受験することをおすすめします。

数字に振り回されないための家庭学習の工夫

結局のところ、模試の種類による偏差値の多少の差に一喜一憂しても、本番の得点力は上がりません。

大切なのは「どの模試であっても、安定して得点できる基礎力」を、日々の学習でコツコツ育てていくことです。

とはいえ、共働きのご家庭などでは、毎日つきっきりで勉強を見てあげるのは、現実的に難しいですよね。

そんなときこそ、スキマ時間を使って「自分のペースで弱点を補強できる」学習環境が、大きな助けになります。

まとめ:模試の仕組みを知れば、数字はもっと味方になる

SもぎとVもぎの結果に差が出るのは、決して「どちらかが間違っている」わけではありません。

主催団体も、問題の作り方も、受験する塾や生徒の顔ぶれも違う、いわば「別の定規」なのです。

この違いを正しく理解できれば、模試の結果はただの一喜一憂の対象ではなく、お子さんの現在地を正確に知るための、頼れる味方になります。

そして何より大切なのは、模試の種類がどうであれ「基礎を固め、内申点を着実に積み上げていくこと」です。

今からでも、決して遅くはありません。

家庭だけで全部を見るのが難しいときは、外部の力を借りるのも一つの方法です。千葉県公立入試の学力検査(2027年2月16日・17日)に向けて、比べる材料だけでも先にそろえておくと、いざというときに迷わず動けます。

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