「東葛飾」や「県立千葉」を志望校に考え始めたものの、通常の5教科対策だけで本当に大丈夫なのか。
そんな不安を抱えている保護者の方は、実はとても多いです。
千葉県のトップ校では、一般的な学力検査に加えて「学校設定検査」と呼ばれる、その学校独自の検査が課されます。
しかも東葛飾では、2027年度入試(現在の中学3年生が受ける2027年2月の入試)から検査内容が大きく変わることが、2026年7月に正式発表されたばかりです。
塾の一般的なカリキュラムだけでは対応しきれず、直前になって「うちの子、何も準備できていない」と焦る家庭を、私はこれまでたくさん見てきました。
この記事では、東葛飾と県立千葉が実施する学校設定検査の最新情報と、今からでも間に合う対策の考え方を、プロの視点で整理してお伝えします。
学校設定検査とは何か。まず仕組みを理解する
一般的な入試との違い
千葉県公立高校の入試は、基本的に「学力検査(5教科、500点満点)」と「調査書(内申点)」の組み合わせで合否が決まります。
これに加えて、各高校が「学校設定検査」を1つ以上実施します。
内容は面接、集団討論、自己表現、作文、小論文、適性検査、そして学校独自問題など、学校ごとにさまざまです。
東葛飾や県立千葉のような上位校では、この学校設定検査の中身が、合否を分ける重要なポイントになります。
なぜ検査内容が学校ごとに違うのか
学校ごとに独自の検査を設ける狙いは、単なる知識量ではなく「その学校が求める力」を見極めることにあります。
集団塾のカリキュラムは、どうしても「全員に共通する5教科の得点力」を優先せざるを得ません。
仕組み上、これは仕方のない部分です。
塾のカリキュラム自体が悪いわけではなく、上位校特有の検査対策までは手が回らないというだけの話です。
だからこそ、家庭や個別指導での上乗せが必要になってきます。
東葛飾の学校設定検査、2027年度から何が変わるのか
これまでの「思考力を問う問題」とは
東葛飾高校では、2023年度入試から2026年度入試まで、学校設定検査として「思考力を問う問題」が実施されてきました。
これは東葛飾だけの独自問題ではなく、県立千葉、千葉東と共通で、千葉県教育委員会が作成する国語・数学・英語一体型の検査です。
60分で100点満点、資料や長文を読み取り、自分の言葉で記述する高難度な内容として知られていました。
2027年度入試から「学校独自問題」へ
2026年7月8日、千葉県教育委員会は2027年度(令和9年度)入試における学校設定検査の内容を公表しました。
この発表により、東葛飾は「思考力を問う問題」を終了し、国語と数学による学校独自問題へ移行することが正式に決まりました。
東葛飾高校自身も公式サイトで、これは思考力を問う問題が実施されなくなることに伴う変更だと説明しています。
注意したいのは、この新しい独自問題の具体的な出題形式や時間、配点が、2026年8月時点ではまだ公表されていない点です。
東葛飾高校の発表によれば、詳細は2026年10月15日以降に学校のウェブページで公表される予定とされています。
今、家庭でできる備え方
出題形式が確定していない以上、決め打ちの対策は禁物です。
東葛飾高校自身が案内しているとおり、まずはこれまでの「思考力を問う問題」の過去問を教材として活用し、資料を読み取って自分の言葉で記述する力を鍛えておくことが土台になります。
そのうえで、国語では長文の要約力や記述の型、数学では時間内に処理する計算力と、初見の設定にも対応できる応用力を並行して鍛えておきましょう。
10月中旬の正式発表が出たタイミングで、最新情報に合わせて対策を微調整するという心構えが現実的です。
なお東葛飾は、調査書の評定に掛ける係数(K値)が0.5に設定されており、内申点の比重が比較的軽い学校です。
その分、学力検査と学校設定検査の得点力がより重視される選抜方式になっています。
県立千葉の作文対策で押さえておきたいポイント
すでに「作文」へ移行済み
県立千葉高校は、東葛飾より一足早く、2026年度入試から学校設定検査を「思考力を問う問題」から「作文」に変更しています。
千葉東高校も同じタイミングで「小論文」に変更しました。
県立千葉の作文は、抽象的なテーマに対して自分の考えを論理的に展開する形式で、目安として600字から800字程度、60分程度でまとめる内容です。
配点は小さいが軽視できない理由
意外に思われるかもしれませんが、県立千葉の作文の配点は10点満点と、学校設定検査の中ではかなり小さめです。
学力検査500点、調査書67.5点に対して作文はわずか10点なので、合否を左右するメインは学力検査であることは変わりません。
とはいえ、上位校の入試は僅差の勝負になりやすく、10点の差が合否を分けることも珍しくありません。
千葉県の厳しい内申点制度のもとでは、5教科の得点力を最優先にしつつ、作文で失点しない準備もセットで進めておくのが現実的な戦略です。
今からできる作文トレーニング
作文力は、正しい型を知り、繰り返し書くことで確実に伸びます。
まずは「結論、理由、具体例、まとめ」というシンプルな型を体に覚えさせましょう。
この型は入試の作文だけでなく、普段の定期テストの記述問題にも応用できます。
つまり作文対策は、入試だけでなく内申点対策にもつながる、一石二鳥の取り組みなのです。
週に1本、テーマを決めて書く習慣をつけるだけでも、数ヶ月後には大きな差が出てきます。
独学と塾だけでは足りない部分をどう埋めるか
集団塾の限界を知る
繰り返しになりますが、集団塾は多くの生徒を同時に指導する仕組み上、一人ひとりの記述や作文を細かく添削する時間が限られています。
これは塾を責める話ではなく、構造的な限界です。
だからこそ、家庭でのフォローや、個別に見てもらえる環境が重要になります。
個別指導で伸ばすべき力
学校独自問題や作文は、正解が一つではない分野です。
だからこそ、第三者からの客観的なフィードバックが不可欠です。
自分では気づけない論理の飛躍や、表現の癖を指摘してもらうことで、答案の質は一気に変わります。
特に東葛飾志望の場合は、新しい検査の詳細が発表され次第、すぐに対応できる柔軟な指導体制が心強い味方になります。
まとめ:制度変更があっても今からで十分間に合う
東葛飾は2027年度入試から学校独自問題へ、県立千葉はすでに2026年度入試から作文へと、学校設定検査の内容が変わってきています。
制度が変わると不安になりますが、正しい情報を押さえ、記述力と作文力という土台を鍛えておけば、今からでも十分に間に合います。
焦る必要はありませんが、新しい情報が出るたびに後回しにしていると、対応が遅れてしまう分野でもあります。
もし「記述や作文を客観的に見てもらう環境がない」「制度変更に合わせて柔軟に指導してほしい」と感じているなら、家庭教師の「合格王」のようなマンツーマンサポートを検討してみるのも一つの方法です。
一人ひとりの答案にしっかり向き合ってもらえる環境は、制度変更が続く上位校対策において大きな安心材料になります。
